【過去問】第10問 黄疸の際に沈着する色素は?

過去問

問10 黄疸の際に組織に沈着する色素はどれか。

[2019年]

① メラニン
② ビリルビン
③ ヘモジデリン
④ リポフスチン
⑤ ポルフィリン

解説

この問題の選択肢はすべて組織に沈着する色素の名前になっています。もちろん,黄疸といえば「ビリルビン」なのですが,それぞれ説明していきます。

①メラニン

メラニン産生細胞により産生される色素で,動物の体毛や皮膚の色を決定している。皮膚病等でメラニンが沈着し(色素沈着)問題になることがある。

アトピー性皮膚炎により色素沈着を呈する犬
https://hotto.me/10809より)
メラノーマ(悪性黒色腫)というメラニン産生細胞の腫瘍により組織にメラニンが沈着している(IDEXX ホームページよりhttp://www.idexxjp.com/manual/skin07/

②ビリルビン

胆汁に含まれる色素で,黄疸の際に,肝臓組織を始めとする様々な組織に沈着します。

③ヘモジデリン

赤血球の破壊によって組織内に沈着する物質で鉄を含んでいる。

④リポフスチン

不飽和脂肪酸の酸化により形成される色素で,「消耗性色素」や「老化色素」とも呼ばれ,高齢動物の心筋や神経細胞内に蓄積する。

⑤ポルフィリン

肝臓で代謝される蛍光色素で,この色素が沈着した皮膚が紫外線にあたると,光線過敏症が起こる。

解答 ②

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