問5 心臓における刺激伝導系の正しい順序はどれか。
① 房室結節→洞房結節→ヒス束→プルキンエ線維
② 洞房結節→房室結節→プルキンエ線維→ヒス束
③ 洞房結節→房室結節→ヒス束→プルキンエ線維
④ ヒス束→洞房結節→房室結節→プルキンエ線維
⑤ 房室結節→ヒス束→洞房結節→プルキンエ線維
ようへい
刺激伝導系の問題は,心臓の解剖生理学ではヤマ中のヤマです。何も見ないで絵を描けるようになれば大丈夫です。
刺激伝導系
心臓は,心筋線維という筋組織で構成されています。心筋には,心臓の壁を構成し収縮することで血液を送り出す働きを持つ「固有心筋線維」と心臓のポンプとしてのリズムや調節を行う「特殊心筋線維」の2種類が存在します。この特殊心筋線維は,心房に返ってきた血液を心室に移動させ,心室に送られてきた血液を心臓から送り出す動きを調節し,心臓の拍動を規律正しく整える働きがあります。この心臓の調節に関わる特殊心筋線維の流れを刺激伝導系といいます。
刺激伝導系は,洞房結節→房室結節→ヒス束→脚(左右)→プルキンエ線維の順に伝達されていきます。洞房結節はペースメーカーの役割をもち,心拍数の増減に関与します。洞房結節から房室結節まで刺激が伝導される際に心房が収縮して心房内の血液が心室に移動します。刺激は房室結節に伝達され,ヒス束,脚を介してプルキンエ線維まで伝達され,心室の筋肉が収縮することで心室内の血液が心臓から送り出されます。
解答 ③
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