問6 白血球の構造と機能に関する記述として正しいのはどれか。
① 好中球は,円形または楕円形の核を有する。
② 好酸球は,寄生虫感染に対する防御反応を担う。
③ 好塩基球は,健常動物では好酸球より多く認められる。
④ Tリンパ球は,抗体を産生して体液性免疫を担う。
⑤ 単球は,分葉した核を有する。
ようへい
白血球の問題はここ数年では2020年の問題に新しく出題された問題かとおもいます。
白血球について
白血球は,主に骨髄で産生される。骨髄では,造血幹細胞が血球のもとになり,様々な働きを持つ白血球へ分化する。白血球は主に,生体の防護機構を担う細胞で,骨髄系とリンパ系に分類される。骨髄系の細胞には好中球,好酸球,単球,好塩基球がある。また,リンパ系の細胞には,B細胞やT細胞などの様々な細胞がある。
白血球の構造と働き
白血球は,それぞれの白血球において様々な構造や働きを持っている。
問題の解説
① 好中球は,円形または楕円形の核を有する。
⇒ 正しくは,『好中球は,分葉した核を有する。』
③ 好塩基球は,健常動物では好酸球より多く認められる。
⇒ 正しくは,『好塩基球は,健常動物では好酸球より少ない。』
④ Tリンパ球は,抗体を産生して体液性免疫を担う。
⇒ 正しくは,『Tリンパ球は,直接攻撃する細胞性免疫を担う。』
※ちなみに抗体を産生するのはBリンパ球です。
⑤ 単球は,分葉した核を有する。
⇒ 正しくは,『単球の核は分葉していない。』
解答 ②
ようへい
免疫学に関しては,機会がありましたらショートレクチャーの方で詳しく解説していこうと思っております。
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